施設基準情報をコミュニケーションのきっかけにする

前回、データヘルスについて紹介しましたが、全国健康保険協会(協会けんぽ)の愛知支部が2014年度中にデータヘルス連携事業に取り組むことを明らかにしました。このように、今後は各地域で独自のデータヘルス事業が展開されていきますので、注目しておきましょう。
 さて、最終回は、得意先の医療機関・保険薬局がどのような施設基準を届け出ているのかを調べる方法をお伝えしたいと思います。各種届出情報は、厚生労働省の地方支分部局である地方厚生局に掲載されています。

■地方厚生局
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/

 地方厚生局は▽北海道▽東北▽関東信越▽東海北陸▽近畿▽中国四国▽四国▽九州――の8つに分けられています。
 九州厚生局を例として、届出状況へのアクセス方法をご紹介します。

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 まず、「業務内容」をクリックすると、「主な業務別情報」が出てきますので、ここで「保険医療機関・保険薬局・柔道整復師関係」というカテゴリーをクリックします(画像参照)。

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 当該ページをスクロールしていくと、下の方に「九州厚生局管内の施設基準の届出受理状況(全体)」というコーナーがあります。これが、各医療機関の施設基準の届出状況が掲載されている場所です。各県、医科・歯科・薬局ごとにファイルが分割されています。PDFファイルで公開されているため、検索機能を用いれば、担当エリア(都道府県)でどの医療機関・薬局が注目の項目を届け出ているかが瞬時に分かります。
 しかし、ここで大きな問題があります。全ての届出項目は、「地域包括診療料→地包診」のように、略称によって掲載されていることです。そのため、略称は下記のリンクから正式名称を確認しておいてください。

届出受理医療機関名簿の受理番号欄における略称一覧

 九州エリアの有名病院が2014年4月に新たに届け出られた項目を調べてみると、19項目もありました。オンコロジー領域のMRであれば、がん患者指導管理料2(がん指2)やがん患者指導管理料3(がん指3)をトークのきっかけにしていただきたいものです。
 具体的には、施設基準の届出を調べたら、次に、その施設基準の算定要件を「しろぼんねっと」(http://shirobon.net/)などで確認しましょう。得意先にヒアリングする内容は、当該施設基準を

  • どうやって条件を整えたのか?
  • どうやって運用しているのか?
  • 悩み・困っていることはないか?

といったことです。うかがった悩みを解決している医療機関などについては、ネットや社内リソースを使って調べてください。そうして入手した内容や役に立ち、サポートできそうな内容を情報提供・収集しつつ、医療チームに入れてもらうことを目指してください。
 以上で、3回にわたってお伝えしてきた「地域医療に貢献するのが中堅MRの役割」を終わりにしたいと思います。ご愛読ありがとうございました。

kawagoe
コンサナリスト
川越満 セジデム・ストラテジックデータ株式会社

米国大学日本校を卒業後、ユート・ブレーンに所属。コンサルタントとジャーナリストの両面を兼ね備える「コンサナリスト」(商標登録済)として、講演活動、書籍の出版プロデュースなどで活躍中。とくに、MR向けの研修は受講者から圧倒的な支持を得ており、医薬品業界ではオピニオンリーダー的存在。主な著書に、『MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”』、『最新<業界の常識>よくわかる医療業界』など。マスコミ掲載では、『毎日就職ナビ2010』、『エコノミスト』、朝日新聞夕刊の『凄腕つとめにん』などがある。